私の実家は、台風10号の影響がある地域とされていました。
訪問看護師さんの助言もあって、
母はホテルに避難することを決めました。
台風が上陸すると言われる前々日から宿泊することに。
(前々日にも短時間の停電があったそうです)
まだまだ台風の影響がない、晴天のなか避難をするので
びっくりしたご近所さんもいたようですが、
上陸する前から風が強くなりますからね。
「暴風のなか車を運転してホテルに行くのは怖い」
と、母の決断は早かったです。
宿泊予約を無事完了してからは、
台風に備えて家の外回りを整えます。
雨戸を閉めたり、
鉢植えや農作業の道具を家の中に運んだりと大忙し。
(父は例のごとくなにもやりませんよ)
*2019年年末撮影*
この鉢を家から畑まで全部運んだのは私。
肺の病気で酸素療法をしているのですが、
酸素ボンベなしで運ぶので息があがる。
それに腰椎骨折をしたこともあるので、あまり重いものは持つのが怖い。
*2019年年末撮影*母がひとりで運んだ鉢植え
ご近所さんが声をかけて下さり、大きなものを運ぶのを手伝ってくださったそうです。
ありがたいことです。
それから家の中も。
高潮で浸水する可能性があるとのことだったので、
大事なものは2階に運ばないといけません。
*2019年年末撮影*
事前情報の台風の勢力だと家が倒壊する可能性もゼロではなかったので、
・薬
・保険証
・通帳&印鑑
など重要なものはホテルに持ち込み、
家の2階に移動させたのは家の登記書類くらいだったそう。
ホテルでは朝食が出るということだったので、
保存可能な食べ物と飲み物を多めに準備。
衣類も数日分。
スーツケースの入院セットから、
タオルやティッシュなどホテルにあるものは出して
衣類や食品を収めました。
*2019年3月 入院準備の画像*
肺の病気で在宅酸素療法をしているので、
酸素ボンベも運ばないといけません。
まぁまぁ多い荷物だったそうですが、
なんとか軽自動車に積み込みホテルに行くことができました。
台風の前々日は宿泊受付をする人はまばらだったようですが、
台風上陸の前日、当日はフロントで受付待ちの人が列をなしていたそうで、
「はやめに来ておいてよかった」と母。
弟が確認したところ、
台風の実際の被害は、昨日夜まで停電だったこと以外は
浸水もなく、家の損傷も一切なし。
ホッと一安心です。
(母が宿泊したホテルも数時間の停電だけでした)
今回、ホテルに避難してみて母が気づいたのが
「今、家にあるものは、けっきょく私には要らないものってことよね。
なくても困らないものなのよ。
全部捨てても大丈夫なわけよ。」
ということだそう。
自分の病気や治療に関するもの、現金があればなんとかなる。
そう思ったそうです。
東日本大震災のあとミニマリストブームがきたのよ
(と私が理解していますが間違ってたらごめんなさい)
と私が話すと、
「うん、よくわかるわ。」と。
それと、
宿泊前に畑のものを家に移動させるのが本当に大変だった
と母が話していたのを聞いて
「おかあちゃん、
もう自分ひとりで運べないモノは持っちゃダメよ(`・ω・´)
”おとうちゃんはもうあてにせん”と言いながら、
やっぱりどこかあてにしてるんだと思う。
畑作業も花も楽しいと思うけど、
ひとりで運べないものは持たない。手放すほうがいい。」
と言いました。
母の趣味、唯一の楽しみが畑で農作業をしたり花を育てたりすることなので
酷なことを言っているなぁとも思いましたが、
「うん、そうだね。
今回のことでよくわかった。
納得した(`・ω・´)」
と母は言いました。
近所に住む弟も、仕事もあるのですぐには対応できませんでしたから。
(ホテルに宿泊したあとで弟に行ってもらい、母が気になるところを弟に確認&作業してもらったそうです)
私自身も、転勤族で誰にも頼れない(というか私が人に頼りにくい性格)とわかったので、”自分ひとりで運べないものは買わない”という方針でモノも減らしてきました。
不便や不満を感じるかと思いきや、
とても気が楽になりました。
”これだけあればなんとかなる”という量がわかると、
だんだん不安が少なくなりました。
母は自宅が停電することを見越して今日の夜も宿泊予約をしております。
ホテル生活がとても快適だったようで
「また台風のときはホテルに来る。
台風じゃないときも気分転換のために泊まれるように
お金を貯めておくわ(´▽`)」
と話しておりました。
有意義なお金の使い方だと思います。