前回、『年収200万円で豊かに暮らす』の書籍について書きました。
収入がたくさんあって、モノをたくさん買って、たくさん所有することが幸せだと感じる人。
収入は少なくても、たくさん買えなくても、身の回りにあるモノが自分の好きなモノであれば幸せだと感じる人。
どちらも存在する価値観です。
どちらがいいかというのは、その人それぞれ。
この書籍をとりあげたネットニュース配信のコメントを見ると、本当に賛否両論で、どちらかというと否定派が多い印象でした。
年収200万円では暮らせない
病院にも行けない
貧困化している日本を象徴している書籍
お金をかけない生き方を賛美しているから日本経済が衰退した
などなど…
はい、確かに我が家も年収200万円では暮らせません。
我が家の場合、家賃で半分消えますね(笑)
ただ、たくさん収入を得るにはたくさん働かないといけなくて、
たくさん働くことによって
心身を消耗する人間もいるんだよなあ…。
心身を消耗して、
生活が乱れ、心が不健康になるくらいなら
短時間で負担のない形で働いて小さく暮らす方が
健全に生きることができる。
そういう人間もいるんですよ。
経済が回っていかないというのは、ほんとその通りだと思います。
むかし、長女の友達が我が家にきたときのこと。
こどもたちとおみせやさんごっこをしました。
お店の商品は、家にあるおもちゃや本。
自分が売りたいものをピックアップして陳列して「いらっしゃいませー」と売る。
自分もほかのお店に買い物に行って、買ったものは自分のお店で売ってもいい。
貨幣は自分たちで紙に書いて手作り。
同じ金額を各店舗に配分してスタート。
次女は当時2~3歳だったので私といっしょに1つのお店を運営し、長女とお友達はそれぞれ一人店主の個人店を営むことにしました。
いろんなお店に出歩いて
「これください!」
とどんどん買って、
お金がなくなったら自分のお店でどんどん売って収入を得る。
売れにくい商品は、
「これとこれでセットで◯◯円です!」
とかセット売りをし始める。
最初はそんな感じでうまくお金が循環できていました。
しかし、そのあと私が
「そんなにお金たまってるの!?
すごいね!」
と言った瞬間から
”お金をためる”合戦が始まってしまったんですよ。
長女とお友達はお店での販売しかしなくなり、お金を使いたくないから買い物に行かなくなりました。
次女は純粋に「お金を払っておもちゃが買えるのがたのしい!」という感じで、どんどんお金を使いまくる。
でも次女のお店には買いに来る人がいないので、収入ゼロ。
お金が尽きます。
次女にはもうお金がなくて買いに行けない状況なのに
「いらっしゃいませ~(´▽`)」
とお店に呼び込む長女とお友達。
え?
経済回っていかんのだけど?
(;´・ω・)
しょうがないので、私がせっせと新札を発行します。
え?
これは日本経済の縮図なの?
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
「貯金ばかりしてはいけない。
お金を使わないといけない。」
というのは
こういうことが起こるからなのか!
と恐れおののいたのを、はっきりと覚えています。
だからね、
「買い物を減らして、少ないモノで生きる」
という選択をしていることは経済回してないんだよね…という実感は持っています。
「たくさん働いてたくさん買いたい!」という価値観の方に経済をお任せしちゃって、ホント申し訳ない。
とはいえ、たくさん働いてたくさん稼ぐのは私にはもう無理(涙)
そして、政府は当時
「老後資金は2000万円は必要よ。年金をあてにしないでね。」
と言っていた。
いやいやいや、
お金を使えと言ったり
お金を貯めておけと言ったり
どうせーっちゅうねん…(;´д`)
考えた末、
「自分の体と心を壊すことなく、小さく働き、小さく生きる。
”自分に無理しない範囲で福祉にたよらず生活する”というのも、
財政からの支出を少なくしているってことで意味があるんじゃないかな。」
と思うようになりました。
※福祉に頼っている方がダメだという意味では決してありません。必要な方はしっかり利用すべきです。すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を持っています。
本当は私がもっと働かないと、我が家の赤字は解消しません。
私が心身を壊さないくらいの仕事量で働けるのも、夫がメインで働いているおかげ。
夫から「もっと働いたら」とは一度も言われたことがありません。
その点については、夫に感謝しかありません。
冒頭でも書いた、
収入がたくさんあって、モノをたくさん買って、たくさん所有することが幸せだと感じる人。
収入は少なくても、たくさん買えなくても、身の回りにあるモノが自分の好きなモノであれば幸せだと感じる人。
夫が前者、私が後者。
この2つの価値観は、
ひとつの家庭に両方存在できますか?(涙)
幸せの形は人それぞれ。私は緑を見ながらゆっくり散歩できるだけでも幸せだと感じる人です。
ネットの賛否両論は
「価値観は人それぞれだから」
で流せますが、
家計を共にして一緒に住むとなったら
「人それぞれだから」
では済まないんですよね。
夫は
・いずれ大きな一戸建てを建てたい
・たくさん車を所有したい(数年前は5台所有。今は知らん。)
・今持っている本、カタログ、車の部品などをすべて納める場所が欲しい
(60㎡の部屋で一人暮らししていても狭いと言う)
私は
・家はコンパクトがいい、賃貸OK
(子供たちが巣立ったら、今住んでいる30㎡程度の部屋で2人暮らしでも充分だと思っている)
・必要なモノだけで生活したい
(実家片付けで、たくさんモノがあっても管理しきれない・使い切れない現状を知り、モノを捨てる大変さが痛いほどわかったから)
今は単身赴任で別々に暮らしていますが、いずれは一緒に住みます。
一緒に住む人間がこんなに考えが違ったら、最終的にどちらかがあるいは両方が妥協しないといけないですよね。
夫が大きい家を建ててたくさんのモノを持ち込んで「さぁ一緒に住もう!」と言ったら、わたし発狂するかもな…(笑)
夫も、私がコンパクトな家を選んで「夫さんの荷物入らないから捨てて」と言ったら確実に激怒するだろうな(笑笑)
そもそも私も前者だったんです。
実家の片付け、自分の片付けを通して、後者に変わってしまった。
「オレは変わってない。
ushioが変わった。
ushioも結婚する頃は、普通に家は建てるもんだと思ってたでしょ?」
と言われます。
はい、その通り。
結婚詐欺みたいでゴメン夫よ…(苦笑)
でもなー、
たくさんのモノに囲まれる生活にはもう戻れる気がしなーーーーーい!
こんな感じで、
いろんなことを考えさせられた一冊でした…。
オチも結論もなくてすみません…。
※一応リンクを貼りますが、すでにミニマルな生活を送っておられる方は買わなくていいです(笑)
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