お子さんの夏休みの宿題の中に読書感想文はありますか?
昨日、こんなニュースを読みました。
夏休みの読書感想文「すごい」「やばい」しか言わない子でも大丈夫! 母親が作った「言葉変身シート」が話題(まいどなニュース)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
親御さんが子どもにインタビューしながら、子どもの意見・感想を引き出して文章をふくらませていく。
子どもたちが使いがちな『やばい』は「おどろき」「信じられない」「予想外」「思ってもみない」「想像以上」などの言葉に、『すごい』は「良い」「びっくりした」「大きい」「立派な」「見事な」などの置き換えてみる。
そんな方法で読書感想文を書くといいよと教えているプリントと、それを作った人の紹介です。
ああ、これまさに私がやってることだ!
と記事を楽しく読ませていただきました。
この記事のコメントは
「自分たちの時代は”親が宿題を手伝うな”と言われていた」
「インタビューというけど誘導尋問では?」
「高学年なら言葉変身シートを子ども自身に辞書やネットで調べさせたらいいかも」
「親が子どもと”上手な感想文”を仕上げて何の意味がある?下手でいいから全部自分で書けばいい」
「これを自分でできるようになるのが勉強なのでは?」
という、子どもにやらせるべき派と
「子どもに書かせたらあらすじと少しの感想で終わってしまう」
「”この本を選んだ理由””どこのページが一番好き?”など質問紙を書いてもらい、親が文章化して、子どもが清書している」
という、親も手伝う派と
「本が嫌いな子どもに読ませて感想をかかせるのは無意味」
という読書感想文不要派と、いろいろ入り乱れ。
私も「自分の力で書き上げてほしい!それが勉強だ!」と思っているのだけど、できないものはできないんですよね(;'∀')
私の小学生時代、3年生くらいまでは読書感想文は授業で書いていました。
まず先生が原稿用紙の書き方や感想文の書き方を教え、それにならって書いてみる。
授業時間内に書けなかった人は自宅で仕上げてくる。
4~6年生になると夏休みの宿題に。
なんなら、読書感想文以外にもうひとつなにかの作文コンクールに応募しないといけない。
(作文コンクールのリストがあるんですよ~。どんなコンクールがあったか詳細は忘れたけど毎年税に関する作文だけは避けていた記憶がある笑)
30年前の昭和時代、私の住む地域ではこんな感じでした。
時代が変わって、現在の我が子たち。
転勤族で子供2人あわせて3つの小学校に所属しましたが、
・読書感想文は任意課題(やってもやらなくてもいい)
・読書感想文は必須課題
と両方のパターンがありました。
長女が1~3年まで通った小学校は必須、4~6年に通った小学校は任意。
次女が今通っている学校は任意。
読書感想文って絶対やらないといけないもんだと思っていたので、
やらなくてもいいんだ!
地域でこんなに違うんだ!
とけっこう衝撃を受けました。
学校や教育委員会ごとの方針とかで変わってくるんですかね?
長女は本が好きな方でよく読んでいた(幼少時は図書館でMax借りてきた冊数を母が抜け殻になるまでリピートさせられた、ゆえにお気に入りの本は暗唱していた)けど、感想文を書くとなったら1文字もかけないタイプ。
次女は本をそんなに読まない、語彙力が非常に少ない、字を書くのが苦手。
作文どころじゃありませんよ。
そんな子どもたちなので、読書感想文は私が手伝わないと完成できませんでした。
私が関わらなくてもできないだろうか?と長女が4年生くらいのときにこちらの本を買ってみたりしたんです。
マンガが挟んであるので本当にわかりやすい。いろんなパターンの書き方も丁寧に解説されています。
私が小学生のときにこの本欲しかったわ。
ただ長女にとっては、この本で書き方を理解できても実際に書くとなると話がちがうようでして…。
ということで、我が家は子どもの読書感想文は毎年私が手伝ってきました。
まさに記事に紹介されていた「読み終わったあとインタビューしていく」形式。
(すごくわかりやすく図解されているので記事をご参照ください)
本を読んだあと、親子で会話するんです。
おもしろかった?
どのページが好きだった?
逆にありえん!とおもったところはない?などなど。
こどもは「うーん」と考えて考えてようやく言葉が出てくる。
その言葉をひっかかりにして質問を繰り返し、感想の枝葉をのばしていく。
親子で会話しながらようやく引き出せた言葉を私が付箋などにメモし、ひとつひとつの感想がつながるように文章化していく。
字数が足りなければ、もっと掘り下げられないかな?と質問を変えてみたり。
それでようやく下書きが完成するので、下書きを見ながら子どもが清書するというやり方でやっています。
インタビューで出てきた言葉はまぎれもなく
”子どもが本を読んで思ったこと”
”子ども自身の言葉”。
親はその言葉をつなぎあわせて文章化する工程を見せてあげる。
「感想文ってこうやって書くんだよ」と教えている感覚です。
脳内で思い浮かんだ言葉を保持する。
その言葉を字として書く。
相手に通じるように文章化する。
これってなかなか至難の業。
大人でも難しいですよね。
(ブログ書いている人はそれが好きな人達だと思う)
長女の小学校1年生で夏休みにまでに習ったのは「ひらがな」「カタカナ」と「きょう○○をしました。たのしかったです。」という2~3文の文章のみ。
学校でそのレベルまでしか習っていないのに、原稿用紙2枚分まで子供一人でふくらませるのは到底無理。
そう思い、親として関わる最初の夏休みである長女の小学1年生の読書感想文を手伝ったら、その感想文が学校代表になって小さな賞をいただいたんですよ。
「しまった…親が手だしするんじゃなかった…長女一人の力で書いたんじゃないのに賞をもらってしまった…みんなはきっと自分の力でやってきたんだろうな…」
とかなり落ち込みました。
でも先生に「低学年のうちは読書感想文は親御さんが手伝っていいんですよ。」ときっぱり言われて、ちょっとホッとしたんですよね。
そして、そのあと掲載された長女の読書感想文を読んでみると、長女と二人で書き上げた感想文は先生の手直しが入って別の作品になっていて。
(あるあるですね笑)
ああ、そうか。
応募する前にどのみち先生の添削が入るのだから、「長女一人の力で書いたんじゃないのに」と私が落ち込む必要はなかったんだ、と完全に吹っ切れました。
さてこんな感じで親子で読書感想文を書いてきた長女、文章化するのは相変わらず苦手です。
中学1年は読書感想文の課題なし。別の作文課題が出ました。
自分の考えをどんどんipadに箇条書きでメモしていき、「これじゃつながらん」「いい言葉が思い浮かばん」とヘルプが来た時に手伝いました。
今年中学2年は読書感想文の課題がありましたが、好きな本を2冊読んで、先生の用意した質問紙に記入していく方式。原稿用紙○枚分という形式ではなかったので、なんとか1人で書き上げていました。
いろんな授業で大量のレポートを書いているので少しずつ文章力がついてきているかなと思います。
それと「鉛筆で紙に字を書く」という作業が嫌いらしい。ipadに文字入力するほうが断然ラク!だそうです。
うん、そういう子もいるだろうなあ。
次女は、小1のときは読書感想文はパス。
今年もパスするつもりでいたのですが、
「朝の読書時間にいつも○○を読んでるんだー」
と話していたのでその本について会話を広げてみたら、空想好きの次女のおもしろい意見がどんどん出てきたんですよ。
これはいいなーと思って私がメモ→文章化して下書きを作りました。
そこからがもう大変。
字を書くのが大嫌いな次女なので、原稿用紙に清書するのも1日じゃ終わらないです(涙)
かなり時間をかけながら、それでも次女ならではの感想文を書き上げることができました。
本来2年生の読書感想文の応募規定は原稿用紙2枚分ですが、次女の感想をすべてまとめたら2枚ではおさまりませんでした。
”まちがえたときのために”と1枚余分にもらってきていており、こりゃ都合がいいと2枚半に仕上げています。
応募するのが目的じゃないのでいいんです。
万が一次女の読書感想文をコンクールに出すことになったら、きっと先生が添削してイイ感じに2枚にまとめてくださるでしょう(笑)
ちなみにこのインタビュー形式、いつも上手くいくとは限りませんでした。
本を選ぶのを失敗すると途端にアウト。
ちょっとでも”おもしろい”と思えればしめたもんです。
うちの長女は、おもしろい本じゃなかったらインタビューしても「よくわからん」「なんでかわからん」「知らん」とイラつき始めて、なんの感想を引き出せないこともありましたからね…(ノД`)・゜・。
長女の小学校の図書館整理のお手伝いをしていたときのこと。
司書さんが「このあと子どもたちに読書感想文の書き方の授業をしに行ってきます」と言うと、あー読書感想文かー大変だよねーと親たちが苦悶の表情。
それを見て司書さんが
「わたし、読書感想文反対派なんです。
感想を書こうとすると途端に本を読むのが苦痛になる。
感想は書かなくていいから夏休みにたくさん本を読んでほしい、というのが本音です。」
と一言。
保護者一同が拍手喝采でしたよ(笑)
図書館整理のお手伝いだけあって本が好きな親御さんが来ていたのですが、それでもみなさん”感想文を書く”という行為は楽しいものではないよねという認識でした。
「感想を書く」ことなんて気にせず、浴びるように本を読むのが楽しかったよね。
みんなが同じ方向を向いて「読書感想文をやりなさい!やるべき!」という時代はとうにすぎました。
苦手だからやらなくていいのか。
苦手でも取り組んでいたら力になるのか。
一人で全部完成させるべきなのか。
親が手伝うのはいいのか、悪いのか。
いろんな意見が入り混じって当然。
数多の子育て論のなかにたったひとつの正解があるのではなく、その子の性格や気質にあった育て方があるように、
子どもの宿題への関わりかたもひとつではないはず。
いつも最適解を出せているとは限りませんが、悩みながらも、我が子に良いと思う形を模索していきたいなーと思います。
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