私、むかしからちょっと変わった人間でした。
本人はいたって真面目なんですが、なんか他の人が思う「普通」とズレてるらしく。
それが理由で仲間外れにされたことはありません。
でも、なんとなく空気を感じ取って、誰に言われたでもなく自分で勝手に「普通にしなきゃ」と”普通の人間”を演じようとしていました。
そんな私が、何年かかけて”普通”を気にしなくなりました。
普通を気にしなくなったきっかけは、転勤族になったこと。
18歳で地元を離れ一人暮らしをはじめ、転勤族の夫と結婚する前にも3回の引っ越しをしました。
そのときはまだ生活が、家と学校、家と職場の往復だけ。
住む場所が変わっても、ゴミ出しの仕方が違うな~というくらいしか変わったことはなかったです。
変わったのは、子どもが生まれてから。
子どもが生まれると園や学校、地域(子供会とか自治会など)に属します。
何かのグループ、団体、組織に属したことで
「”当たり前”とか”普通”って場所によって全然変わるんだ!」
とびっくりすることがたくさんありました。
たとえば、長女が小1で入学したA小学校と小3で転校したB小学校。
A小学校では、防犯の観点から登下校中は名札を裏返すルールでした。
B小学校では、名札は学校内だけでつけるもの。
でも、体育がある日は家から体育着を着ていくルール。体育着の胸には名前がでかでかと書いてあるので、体育の日はフルネームをさらして登校します。
放課後近所の友達の家に体育着でいく子もいましたよ。
引越した当初は「だいじょぶ?( ゚Д゚)」とドキドキしましたが慣れました(笑)
それと、PTAのやり方が違っていました。
A小学校では、全員PTAがルール。
本部役員以外も一人一役で何かのPTA委員になり、仕事をみんなで分担して一人ひとりの負担を減らします。
B小学校では少人数。一人の負担が多い!
A小学校で広報委員になったときは、各クラスで2~3人選ばれ全学年で集まるので委員全体では40人前後。
学校広報誌は前期後期の2回発行だったので、1・3・5年生は前期担当、2・4・6年は後期担当と分かれ、担当するページも少なかったです。
B小学校では、たった6名の保護者で年3回の広報誌すべての内容を作り上げることになっていました。(それ聞いて広報委員は辞めたよ…)
A小学校では毎年春に「今年は何の委員になるか」とドキドキでしたが、B小学校では役員にならなかった年は何もないのでラクチン。
あなたはどちらがいいですか?(´▽`)
ちなみに、次女の通うC小学校のPTAは地域の団体との絡みが多くて巨大組織…。これは大変そう…。
ほかにも、読書感想文が必須の宿題か任意(やってもやらなくてもいい)かというのも違いました。
パッと思い出したことを挙げてみましたが、全部小学校がらみですね。
それだけ強烈だったということでしょう。
こういう実体験を経て、
「なーんだ。
”普通”って、
住む場所が変われば全然変わるんじゃん。
じゃあ、
”普通”って気にしなくていいんじゃん。」
と少しずつ気にしなくなりました。
大人だし親なんだから恥ずかしくないように失敗しないように”普通”とか”当たり前”とか”一般的”ってことをちゃんと知っておかなきゃ!
と気負っていたのが、
”普通”とか”当たり前”とか”一般的”は場所で違うから知らなくて全然OK!
なんか言われたら「ここではそうするんですね」と教わればいいんだ!
とわかったので、とっても気持ちが楽になりました。
夫との結婚式のときも、地域による”普通”の違いで苦しみましたよ。
夫の地域では、親族代表でスピーチをするのが絶対。
私の地域では、親族代表のスピーチはありえない。
そんなことをしたらアレはでしゃばりだと笑い者になる。
けっきょく、夫の方は親族代表のスピーチがあり、私の方は恩師にスピーチをお願いしました。
お祝い事やお葬式のやり方も全然違うので、何か行事があるたびに「こんなの当たり前でしょ」と言われるのがとてもしんどかったです。
知らねーし( ゚Д゚)
って言っても、
「そっちがおかしいんだよ」
と言われるんでね…。
低レベルな言い争い笑
家族でいろんな地域を転々とすることで、各地域の”普通”や”当たり前”を夫婦ふたりで目の当たりにする機会があったから、夫や私の知っている”普通”はところ変われば”普通じゃなくなる”と一緒に認識できたのがとてもよかった。
おかげで”普通””あたり前”という言葉は使わず、
「そちらのやり方ではどうするもの?」
と夫婦の地元のやり方を尋ね、すんなりとそのルールに合わせることができるようになりました。
大人になった笑
もし、結婚してそのまま夫の地元に住んでいたら、私ぜったいに爆発してたなー(;'∀')
ルールや慣習も全部とっぱらっちゃえばいいのに!と思うこともありますが、ルールや慣習があることで滞りなく進むこともあるんでしょうね。
歴史背景や地理的な観点から、その土地には必要な慣習というのもあるんだと思います。
なので、その土地その土地のルールに従っています。
ただし、”普通”の枠に自分はどうやら入ってないぞと気づいたときは、必死になって”普通”の枠に入ろうとするのではなく、
自分が苦しくない程度に、迷惑をかけない程度に、そっと”普通”の枠から離れたり入ったりしつつ生きていこうと思います。
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